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こどもの「顎関節症(がくかんせつしょう)」って?気になる原因と治療法
最近、「お子さんの口を開けると音がする」「あごのあたりが痛いと訴える」「食べづらそうにしている」など、顎(あご)に関する心配をされる親御さんが増えています。
こうした症状の中には、「顎関節症(がくかんせつしょう)」の可能性があるものもあります。
顎関節症とは、あごの関節(耳の前あたり)や、そのまわりの筋肉に不調が起こる状態のことをいいます。大人に多いイメージがありますが、実はこどもにも起こることがあるのです。
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顎関節症の原因って?
こどもの場合、以下のような習慣や癖が原因になることがあります。
• 歯ぎしりや食いしばり
寝ているときの歯ぎしりや、集中しているときに無意識に食いしばってしまうクセは、あごの関節に強い負担をかけてしまいます。
成長中のあごに繰り返し力が加わることで、関節や筋肉に不調が出ることがあるのです。
• 異常嚥下癖(いじょうえんげへき)
もう一つ、見落とされがちなのが「飲み込み方のクセ」です。
正常な飲み込み(嚥下)では、舌は上あごに沿って動きますが、異常嚥下癖があると、舌を前に押し出したり、あごの筋肉に過剰な力がかかる飲み込み方をしてしまいます。
これも、あごの関節に負担をかけ、顎関節症につながる可能性があります。
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どうやって治療するの?
原因が歯ぎしりや食いしばりの場合、まずはそのクセを見つけて改善することが大切です。マウスピースなどを使って、関節への負担を軽減する方法もあります。
一方で、異常嚥下癖が関係している場合は、「MFT(口腔筋機能療法)」というリハビリのようなトレーニングが必要になります。
MFTでは、正しい舌の位置や飲み込み方を身につけることで、あごの関節や筋肉にかかる余計な負担を減らしていきます。
これは一度やればすぐ治るというものではなく、定期的な練習が必要ですが、習慣化することでお口全体の機能が整い、将来的なトラブルも予防できます。
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。早めのチェックが安心です
こどもの顎関節症は、成長とともに自然に改善することもありますが、放っておくと痛みが悪化したり、お口全体のバランスがくずれてしまうことも。
もし「お口の使い方が気になるな」と感じたら、歯科医院で一度チェックを受けてみてください。
私たちは、お子さん一人ひとりに合わせた治療とサポートを行っています。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談くださいね。